二十間道路桜並木完全ガイド|北海道屈指の桜名所の見どころ・アクセス・開花情報
北海道日高郡新ひだか町に位置する二十間道路桜並木は、直線約7kmにわたって約2,200本もの桜が咲き誇る、日本屈指のスケールを誇る桜の名所です。「日本の道百選」「さくら名所100選」「北海道遺産」に選定され、毎年5月上旬には全国から約10万人もの花見客が訪れる絶景スポットとなっています。
この記事では、二十間道路桜並木の歴史的背景から見どころ、開花情報、アクセス方法、周辺観光スポットまで、訪問前に知っておきたい情報を徹底的にご紹介します。
二十間道路桜並木とは?その歴史と名前の由来
皇族の行啓道路として整備された歴史
二十間道路桜並木の歴史は、大正時代にまで遡ります。この地にはかつて宮内省の御料牧場があり、皇族の方々が視察に訪れる際の行啓道路として整備する必要がありました。
大正5年(1916年)から3年間の歳月を費やし、近隣の山々からエゾヤマザクラを中心とした桜の木々を移植する大規模なプロジェクトが実施されました。この時移植された桜は現在、樹齢100年を超える古木となり、その半数以上が樹齢90年を超える貴重な存在として大切に保護されています。
「二十間道路」という名前の由来
道路の左右に植えられた桜並木の幅が、ちょうど二十間(約36メートル)あったことから「二十間道路」と呼ばれるようになりました。この広々とした道幅は、当時の皇族の行列を迎えるために必要な格式を示すものでもありました。
現在でもこの幅は維持されており、両側から覆いかぶさるように咲く桜のトンネルと、その間に広がる開放的な空間が、他の桜並木では味わえない独特の景観を生み出しています。
二十間道路桜並木の魅力と見どころ
日本屈指のスケール:直線7kmの桜並木
二十間道路桜並木最大の特徴は、なんといってもそのスケールの大きさです。直線で約7kmにわたって続く桜並木は、日本国内でも類を見ない規模を誇ります。
約2,200本の桜が一斉に咲き誇る光景は圧巻で、見渡す限りピンク色に染まる風景は、まさに「桜の海」と表現するにふさわしい絶景です。この壮大なスケールこそが、全国から多くの観光客を惹きつける最大の魅力となっています。
エゾヤマザクラが織りなす北海道らしい景観
二十間道路桜並木の桜の約7割はエゾヤマザクラで構成されています。エゾヤマザクラは北海道を代表する桜の品種で、本州で一般的なソメイヨシノとは異なる特徴を持っています。
エゾヤマザクラの花は濃いピンク色で、葉と同時に開花するため、赤みがかった若葉と濃いピンクの花が織りなすコントラストが美しく、北海道らしい力強い春の訪れを感じさせてくれます。また、花びらが大きく、満開時の華やかさはソメイヨシノに勝るとも劣りません。
「花のトンネル」で体験する桜回廊
メインストリートの脇には「花のトンネル」と呼ばれる細い砂利道が設けられています。この道は両側から桜の枝が覆いかぶさるように伸びており、まるで桜のトンネルの中を歩いているような幻想的な体験ができます。
メインストリートを車で通過するのも素晴らしい体験ですが、この「花のトンネル」をゆっくりと散策することで、桜の花びらに包まれるような儚く美しい桜の世界に浸ることができます。写真撮影スポットとしても人気が高く、インスタグラムなどのSNSでも多くの美しい写真が投稿されています。
日本の道百選・さくら名所100選・北海道遺産の三冠
二十間道路桜並木は、その景観と歴史的価値が認められ、「日本の道百選」「さくら名所100選」「北海道遺産」という三つの重要な選定を受けています。
通り沿いにはこれらの選定を記念する石碑や記念碑が設置されており、散策の途中で立ち寄ることができます。これらの碑を訪れることで、この桜並木が単なる観光地ではなく、日本の貴重な文化遺産であることを実感できるでしょう。
開花時期と見頃:二十間道路桜並木のベストシーズン
例年の開花時期は5月上旬
二十間道路桜並木の桜は、例年5月上旬に開花を迎えます。北海道の桜は本州よりも遅く咲くため、ゴールデンウィーク期間中が見頃となることが多く、多くの観光客にとって訪れやすいタイミングとなっています。
開花から満開までは約1週間程度で、満開から散り始めまでは天候にもよりますが約3〜5日間程度です。気温や天候によって開花時期は前後するため、訪問を計画する際は最新の開花情報をチェックすることをおすすめします。
しずない桜まつりの開催
桜の開花時期に合わせて、毎年「しずない桜まつり」が開催されます。期間中は会場内に多数の出店が並び、北海道ならではのグルメや特産品を楽しむことができます。
まつり期間中は特に多くの人で賑わい、週末には駐車場が満車になることもあるため、早めの時間帯に訪れるか、公共交通機関の利用を検討すると良いでしょう。イベントステージでは地元の芸能や音楽パフォーマンスも行われ、桜鑑賞とともに地域の文化に触れることができます。
天候による開花時期の変動
近年の気候変動により、開花時期は年によって大きく変動することがあります。暖冬の年は開花が早まり、寒い春が続くと開花が遅れることがあります。
新ひだか町の公式サイトや観光協会のウェブサイトでは、開花状況を随時更新しているため、訪問前に必ず最新情報を確認することをおすすめします。また、ウェザーニュースや日本気象協会のtenki.jpなどの桜開花情報サイトでも、二十間道路桜並木の開花予想や開花状況が提供されています。
アクセス方法:二十間道路桜並木への行き方
車でのアクセス
札幌方面から
- 道央自動車道を利用し、苫小牧東ICで降りる
- 国道235号線を日高方面へ約90km(所要時間約2時間)
- または、日高自動車道の厚賀ICで降り、国道235号線経由で約60km
新千歳空港から
- 国道36号線から国道235号線経由で約100km(所要時間約2時間15分)
桜まつり期間中は専用駐車場が設けられます。普通車500円程度の駐車料金がかかりますが、約1,000台分の駐車スペースが用意されています。ただし、週末や満開時期は混雑するため、早朝の訪問がおすすめです。
公共交通機関でのアクセス
JR利用の場合
- JR日高本線は2015年の被災以降、一部区間が運休中のため、現在は代行バスが運行されています
- 札幌駅から特急北斗で苫小牧駅へ(約45分)
- 苫小牧駅から道南バスの静内行きバスに乗車(約2時間)
- 静内バス停下車後、桜まつり期間中は臨時シャトルバスが運行されることがあります
観光バスツアー
桜の開花時期には、札幌や新千歳空港発着の日帰りバスツアーが多数企画されます。交通手段の心配がなく、ガイド付きで効率的に観光できるため、特に道外からの観光客に人気があります。
二十間道路桜並木の楽しみ方
散策のおすすめコース
徒歩での散策
全長7kmを歩くと往復で約3〜4時間かかりますが、途中で引き返すことも可能です。体力に合わせて以下のコースがおすすめです。
- ショートコース(1〜2km):駐車場から最初の1〜2kmを往復。約30分〜1時間で桜並木の雰囲気を十分に楽しめます。
- ミドルコース(3〜4km):往復で2〜3時間。途中の「花のトンネル」も含めてじっくり散策できます。
- フルコース(7km):片道約1.5〜2時間。桜並木の全景を堪能したい方向け。
車窓からの観賞
車で桜並木の中を走ることも可能です。ゆっくりと走りながら、両側に広がる桜の景色を楽しむことができます。ただし、桜まつり期間中は混雑するため、一方通行規制が敷かれることもあります。
車窓からの観賞は、歩くのが困難な方や小さなお子様連れの家族にもおすすめです。車内から見る桜のトンネルは、まるで桜の中を進んでいくような幻想的な体験となります。
写真撮影のベストスポット
おすすめ撮影ポイント
- 桜並木の入口付近:道路が真っ直ぐ続く構図が撮影できる定番スポット
- 花のトンネル内:桜に包まれるような写真が撮れる人気スポット
- 中間地点:人が少なく、静かに撮影できることが多い
- 各種記念碑周辺:歴史を感じさせる写真が撮影可能
撮影のコツ
- 早朝や夕方の柔らかい光の時間帯がおすすめ
- 晴天時は青空と桜のコントラストが美しい
- 曇天時は桜の色が柔らかく写り、しっとりとした雰囲気が出る
- 広角レンズで並木全体を、望遠レンズで桜の花のクローズアップを
ドローン撮影について
近年、ドローンによる空撮映像が公開され、上空から見る桜並木の壮大さが話題となっています。ただし、個人でのドローン撮影は規制されている場合があるため、事前に新ひだか町役場や管理者に確認が必要です。
公式に公開されているドローン映像では、7kmにわたって続く桜並木の全景や、周囲の牧場との調和した風景など、地上からは見ることのできない絶景を楽しむことができます。
二十間道路桜並木周辺の観光スポット
静内御殿山墳墓群
二十間道路桜並木から車で約10分の場所にある歴史的スポットです。アイヌ文化期から続く墳墓群で、北海道の歴史を学ぶことができます。桜鑑賞と合わせて訪れることで、この地域の文化的背景をより深く理解することができます。
ライディングヒルズ静内
乗馬体験ができる施設で、北海道の大自然の中で馬と触れ合うことができます。初心者向けの体験コースから、経験者向けの本格的な乗馬まで、様々なプログラムが用意されています。
静内神社
地域の氏神様を祀る神社で、静かな雰囲気の中で参拝できます。桜の季節には神社周辺も桜で彩られ、厳かな雰囲気と春の華やかさが調和した美しい景観を楽しめます。
フタップの滝
落差約15メートルの滝で、マイナスイオンたっぷりの自然スポットです。桜の季節が終わった初夏には新緑が美しく、四季折々の表情を見せてくれます。
静内川右岸・左岸緑地公園
川沿いの散策路が整備された公園で、ピクニックや散歩に最適です。桜並木を訪れた後の休憩スポットとしてもおすすめです。
二十間道路桜並木の四季
春:桜の季節(5月上旬)
言うまでもなく、二十間道路桜並木が最も華やかな季節です。約2,200本の桜が一斉に咲き誇り、7kmにわたって続く桜のトンネルは圧巻の一言。この時期には全国から約10万人もの観光客が訪れ、北海道を代表する春の風物詩となっています。
夏:緑のトンネル(6月〜8月)
桜が散った後、桜並木は鮮やかな緑のトンネルへと変化します。夏の北海道らしい爽やかな気候の中、緑陰の下を散策するのは非常に気持ちが良く、サイクリングにも最適です。観光客も少なく、静かに自然を楽しむことができます。
秋:紅葉の道(9月〜10月)
秋には桜の葉が紅葉し、赤や黄色に色づいた並木道が楽しめます。春の華やかさとは異なる、落ち着いた美しさがあり、秋の北海道観光の隠れた名所となっています。
冬:雪景色(11月〜3月)
冬の二十間道路は雪に覆われ、静寂に包まれます。雪をかぶった桜の木々が作り出すモノトーンの世界は、春とはまったく異なる幻想的な美しさがあります。ただし、冬季は道路管理が限定的になるため、訪問には十分な準備が必要です。
訪問時の注意点とマナー
桜の保護について
二十間道路桜並木の桜の多くは樹齢90年を超える貴重な古木です。これらの桜を次世代に残すため、以下のマナーを守りましょう。
- 桜の枝を折らない、引っ張らない
- 桜の根元を踏まない(根が傷む原因になります)
- 幹に寄りかかったり、登ったりしない
- 花びらを無理に散らさない
桜サポーター制度
新ひだか町では、二十間道路桜並木の保全活動を支援する「桜サポーター」を募集しています。寄付や保全活動への参加を通じて、この貴重な桜並木を守る活動に貢献することができます。訪問した際に感動した方は、ぜひサポーター制度への参加を検討してみてください。
ゴミの持ち帰り
まつり期間中は会場内にゴミ箱が設置されますが、基本的にはゴミは各自で持ち帰るようお願いします。美しい桜並木を保つため、一人ひとりの協力が必要です。
混雑時の配慮
満開時期の週末は非常に混雑します。写真撮影の際は周囲の人の迷惑にならないよう配慮し、長時間同じ場所を占拠しないようにしましょう。また、駐車場や道路での安全運転を心がけ、係員の指示に従ってください。
宿泊・グルメ情報
周辺の宿泊施設
新ひだか町内
- ビジネスホテルや民宿が数軒あります
- 桜まつり期間中は早めの予約が必須
近隣エリア
- 苫小牧市内のホテル(車で約1時間)
- 日高地方の温泉宿(日高町、新冠町など)
桜の季節は宿泊施設が満室になりやすいため、2〜3ヶ月前からの予約をおすすめします。
地元グルメ
日高昆布
日高地方は昆布の名産地です。お土産としても人気で、桜まつり会場でも販売されています。
新ひだか牛
地元で育てられたブランド牛で、柔らかく風味豊かな味わいが特徴です。町内のレストランで味わうことができます。
海の幸
太平洋に面した新ひだか町では、新鮮な海産物も豊富です。ウニ、ホタテ、サケなど、季節の海の幸を楽しめます。
まとめ:二十間道路桜並木で北海道の春を満喫
二十間道路桜並木は、その壮大なスケールと歴史的価値、そして何より圧倒的な美しさで、北海道を代表する桜の名所として多くの人々を魅了し続けています。
直線7kmにわたって約2,200本の桜が咲き誇る景観は、日本国内でも他に類を見ない規模であり、一度は訪れる価値のある絶景スポットです。大正時代から100年以上にわたって守り継がれてきた桜並木は、単なる観光地ではなく、日本の貴重な文化遺産として次世代に残していくべき宝物です。
例年5月上旬に見頃を迎えるため、ゴールデンウィークの旅行先として計画しやすいのも魅力の一つです。札幌や新千歳空港からのアクセスも比較的良好で、日帰り観光も可能ですが、周辺の観光スポットと合わせて1泊2日の行程を組むと、より充実した旅になるでしょう。
春の北海道旅行を計画している方は、ぜひ二十間道路桜並木を訪れて、日本屈指の桜の絶景を体験してください。満開の桜に包まれる感動は、きっと忘れられない思い出となるはずです。
訪問の際は最新の開花情報をチェックし、マナーを守って美しい桜並木を楽しみましょう。そして、この貴重な桜並木を未来に残すため、桜サポーター制度への参加も検討してみてはいかがでしょうか。